つむぐ体験談

難病と診断されて始まった通院生活。少しでも心身の負担を減らすために私が試した工夫

Tags: 通院, 日常生活, 工夫, 体験談, 難病

難病と診断されると、これまでの生活に加えて、通院が日常の一部となります。定期的な診察や検査、時には治療のために病院へ足を運ぶことは、心身ともに負担となることがあります。診断されて間もない頃は特に、これからどれくらいの頻度で通院が必要になるのだろうか、通院はどれだけ大変なのだろうかと、漠然とした不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

私自身も、診断を受けたばかりの頃は通院という行為そのものに大きな負担を感じていました。慣れない場所、待ち時間、そして病院に行くこと自体が病気を意識させ、気持ちが沈むこともありました。しかし、通院は病気と向き合い、より良い状態で生活していくために欠かせないものです。どうすれば、この通院という負担を少しでも軽減できるだろうかと考えるようになりました。

いくつかの試行錯誤を経て、私なりに見つけた心身の負担を減らすための工夫をいくつかご紹介したいと思います。これらの工夫が、今まさに通院生活をスタートされた方や、通院に負担を感じている方のヒントになれば幸いです。

事前の準備と情報収集で心にゆとりを持つ

病院へ行く前に、いくつか準備をすることで、当日少し落ち着いて臨めるようになりました。

待ち時間を有効活用する工夫

病院での待ち時間は、時に長く感じられるものです。この時間をどう過ごすかで、心身の負担は大きく変わると感じています。

以前はただじっと待っているだけでしたが、次第に待ち時間を「自分の時間」として捉えるように考え方を変えました。

ただ待つのではなく、何か自分にとって有益な時間、あるいは心穏やかに過ごすための時間として意識することで、待ち時間に対するネガティブな気持ちが少しずつ軽減されました。

通院後の過ごし方を計画する

通院そのもので体力を消耗することもありますし、検査結果や今後の治療方針について医師から話を聞いた後など、精神的に疲れることもあります。そのため、通院が終わった後の過ごし方も大切だと気づきました。

通院日は、できるだけ午後の予定を詰め込まないように調整しました。そして、帰宅後は無理せず休息する時間を設けました。好きな音楽を聴いたり、温かい飲み物を飲んだり、少し横になったり。もし体調が良ければ、短時間でも散歩をして外の空気を吸うなど、心身を労わる時間を意識的に作るようにしました。

通院後の過ごし方をあらかじめ計画に入れておくことで、「病院に行ったら終わり」ではなく、その後のリカバリーまで含めて通院日と捉えることができ、全体的な負担感を減らすことにつながったと感じています。

医療費や制度に関する情報も確認する

難病の治療は長期にわたることが多く、医療費の負担も気になる点です。私の場合は、病気が医療費助成制度の対象であったため、申請手続きを行いました。

制度について知らなかった頃は、医療費の支払いに漠然とした不安がありましたが、制度について調べ、自分が利用できるものであると分かった時には、一つ大きな心配事が解消されたように感じました。

お住まいの自治体や病院の相談窓口などで、利用できる医療費助成制度や福祉サービスについて情報収集してみることも、精神的な負担軽減につながる大切な一歩だと思います。

まとめ

難病と共に生きる上での通院は、決して楽なことばかりではありません。しかし、通院は病気と向き合い、より自分らしい生活を送るための大切なプロセスです。

最初は戸惑うことも多かった通院生活ですが、事前の準備をしたり、待ち時間を工夫したり、通院後の過ごし方を考えたりすることで、少しずつ心身の負担を軽減できることが分かりました。

ご紹介した工夫は、特別なことではありません。ご自身の体調や状況に合わせて、試せそうなものから一つずつ取り入れてみるのも良いかもしれません。

通院という日常の一部を、少しでも心穏やかに、負担少なく過ごせるように。そして、病気と向き合いながら、自分らしい毎日を大切に紡いでいくための一助となれば幸いです。